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ととのえ鍼灸院

肩こり、腰痛など体の不調に薬を使いたくない妊婦さんの為のはり治療解説①

" 妊婦さん、妊娠 "

2018年3月25日

ととのえ鍼灸院、院長の山本です。

 

妊娠中は幸せな時間でもあり、大変な時間でもありますよね。

 

つわり、腰痛、坐骨神経痛、股関節痛、頭痛、肩こり、逆子、便秘、むくみ、冷えなど妊婦さんには様々なトラブルがおこります。

 

体の不調は困るけど、薬を使うのは赤ちゃんに影響しそうだし避けたい。

そんな方のために「妊娠中でも安心して行える鍼治療」について、2回に分けてお話したいと思います。

 

 

 

鍼で流産?奥さんそれ都市伝説ですよ!

まず始めにこの誤解を解かないことには話が進みません。

妊婦さんに行う鍼でたまに聞くのは「特定のツボを刺激すると流産する可能性がある」という話です。

こんなこと聞いたら、一気に鍼灸治療受けたくなくなりますよね。

鍼灸師の中にもこの話を信じている人もいます。

 

ですが、もし本当に妊婦さんに悪影響があるのであれば、WHO(世界保健機関)でも妊娠時の鍼治療に対して警告を出しているはずです。

産婦人科のパンフレットにも必ず掲載されることでしょう。

ですが、その様な発表は一切ありません。今はむしろ鍼灸治療が妊婦さんにとっていい影響を与えるという考えが主流です。

 

いままでにも、妊婦さんに対する様々な鍼灸の実験がありますが、どの文献を見ても妊婦さんに対する副作用は認められなかったという文献ばかりです。

中には堕胎目的の患者さん300例に対して行った実験で一例も堕胎させる事ができなかったとするデータもあります。(逆子の鍼灸治療:医歯薬出版株式会社)

 

ではなぜ、こんな怖い都市伝説がうまれたのか?

 

刺激すると流産するという不名誉なツボの代表が「三陰交」というツボです。

足首から手の指4本分上に上がったところにあるツボです。

 

このツボは女性の様々な身体のトラブルに対して用いられ、鍼灸師じゃなくても聞いたことのある人もいると思います。

 

「ツボを刺激してはいけない」といいますが、足のマッサージだって三陰交あたりを押します。でも否定的なものではなく「冷えの予防」や「血流改善」、「むくみ取り」など、むしろいい意味で行われています。

なぜか鍼灸だけが流産と結び付けられてしまっています。

 

この三陰交というツボは、肩こり・腰痛・お腹の張り・冷えなど様々な症状に効果をもたらしてくれる妊婦さんにはむしろプラスに働くツボであると言えます。

そして、子宮にも作用すると言われています。

この子宮への効果から、妊婦さんには悪影響なのではないかという話になった可能性があります。

そして、ツボの効果から考えても古くから妊娠中はこの三陰交を多用していたと考えられます。

現在でも妊娠の15%は残念ながら流産してしまい、その80%は妊娠12週未満の間におこり、原因のほとんどは胎児の染色体異常が原因と言われています。

昔の環境なら様々な要因が合わさり、流産の確率はもっと高かったでしょう。

もしかすると、この偶然の流産が、多用していた三陰交と結び付けられてしまったのかもしれません。

 

 

正しく知ろう!鍼灸治療の副作用、リスク

鍼灸にも多少の副作用、リスクはあります。

理解することで鍼灸に対する恐怖心を和らげていいただけると思いますので、考えられる副作用・リスクを記載します。

 

ただし、鍼灸師はこれらのリスクや副作用を起こさないように知識と技術を身につけています。鍼灸治療を行えるのは鍼灸師か医師のみです。

安全な治療のみ行いますので、ご安心下さい。

 

痛み

鍼が身体に入るので、痛みを感じる可能性はあります。

鍼菅という鍼を入れる管を使うことで、刺す痛みは軽減されます。

無痛の時もあれば、爪楊枝でつつかれたような痛みを感じることもあります。

ですが、少なくとも注射針の痛みではありません。

初めて鍼治療をした方の多くは「もっと痛いのを想像していました」とおっしゃいます。

医原性気胸

デコルテラインや背中などに無理に鍼を深く入れすぎることで胸腔内(肺が入っている空間)に空気が入ってしまう事を言います。ですが適切な知識と技術を持った鍼灸師なら、まず気胸を起こすことはありません。

ちなみに気胸は、自然に起きることもあり、特に身長の高いやせ型の男性におきやすい傾向があります。(イケメン病なんて言われてもいます)

鍼を抜いた後の違和感

まれに患部に重だるさや、チクチク感を感じることがある。(ほとんどは24時間以内に無くなります)

微量の出血、内出血

毛細血管を傷つけたことにより起こります。圧迫することですぐに止まります。

血流をよくするお薬を使用している方は止まりづらい場合があります。

内出血の場合、皮膚の色味が戻るまで3~4日ほどかかりますが、残ることはありません。

のぼせ

血流が良くなることでおこる現象です。

疲労感、倦怠感

鍼灸の刺激が多すぎた場合に感じる事があります。この場合、次から刺激を調節することで回避することが出来ます。

眠気

交感神経優位(興奮状態)から副交感神経優位(リラックス状態)になった事によるものと考えられます。

やけど

灸は熱を利用して治療します。

ほとんどは心地いい程度の熱刺激ですが、治療の仕方や、事故、熱を我慢したりすると、やけどする可能性もあります。

 

痛みの場所が移動する

一番痛い場所が改善され、次に痛い所が目立ってきた現象と考えられます。悪い反応ではありません。

 

 

妊娠中のどんな悩みに効果があるの?

鍼灸治療はもともと肩こり、腰痛関節痛を得意としています、妊娠中であってもそれは変わりません。薬を使わない為、安心して治療を受けることが出来ます。

 

その他にも

つわり頭痛下肢のむくみ便秘なども改善できる可能性があります。

さらに鍼が得意としているのは逆子治療です。

鍼灸治療による逆子治療は高い効果が認められています。

これについては次回お話ししたいと思います。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

この記事を書いた人

札幌市白石区のととのえ鍼灸院、院長の山本です。

 

鍼治療を探求し、患者様から「ここに来てよかった」と言って頂く瞬間のために情熱を注いでいます。

 

趣味は身体を動かす事、映画鑑賞、ドライブ、かわいいかわいい娘と遊ぶこと。

カテゴリー: 妊婦さん、妊娠.
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