膝の痛み
膝関節、膝周囲の痛み
症例2 膝裏が痛くて思うように歩けない
患者
30代 男性 札幌市厚別区在住 鍼経験あり
来院
30年6月
症状
一週間ほど前から、特に無理をした記憶はないが、左膝の裏に痛みを感じるよになった。
特に左下肢荷重時や、同じ体勢からの動き始め、膝裏が伸びるような動き方をする際に痛い。
その為、歩く際も痛みが強くならないように膝を少し曲げたまま歩くような状態。
以前当院にて治療したことがあった為、ご連絡いただいた。
治療内容と経過
初診時
触ってみると、左膝裏から左もも裏にかけて筋肉のはりがあった。
その筋肉のはりに関係がある腰のツボに鍼をした。
すると、荷重時の痛みは低下した。膝裏を伸ばす動作をするとまだ痛みがある。
次に、モモ裏の緊張と関係がある臀部に鍼をした。さらに反対側のふくらはぎに鍼をして緊張を調整した。
確認すると膝裏の痛みがコリ以下になっているとのことだったため治療を終了した。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ
Ⅼ3(2)L、ふくら(2)L、飛陽R、築賓R
考察
膝裏が痛い場合、ふくらはぎや臀部、腰部、背部など身体の後面に影響されていることが多い。
今回の症例も身体の後面の緊張を調整することで、すぐに改善することが出来た。
症例1 ヒアルロン酸注射で改善しない17年前から患っている両膝の痛み
患者
70代 女性 札幌市白石区在住
来院
29年1月
症状
ずっと20代から立ち仕事をしていて、17年程前から歩行時両膝に痛みがでるようになった。
膝の痛みは左の方が強く、200~300メートル歩くと痛み出てくる。
月に一度、膝にヒアルロン酸注射をしているがあまり効果を感じない。
治療内容と経過
初診時
歩行時両膝ともに内側に痛みが出る。
膝と臀部の関係から両臀部のツボに鍼をした。
次に背部との連動を考え、左背部に鍼をした。
さらに左大腿後面部にも鍼をした。
歩いてもらうと最初の状態より痛みが低下していることが確認できた為、この日はこれで終了した。
2回目
前回後から両膝とも痛みの低下がみられる。
前回同様に鍼をした。
3回目
下肢全体が軽くなったような感覚があり、歩行時、足が前に出しやすい。
歩行時の痛みは左膝内側に痛みがあり、右はあまり感じなくなった。
前回と同じ治療を行った。
4回目
左膝のみ痛みが残っている。痛みはあるものの、以前のような痛みは感じなくなった。
前回同様に鍼。
5回目
左股関節を動かしてみると左膝が内側にくるような動きで、左膝内側に痛みが出ることが分かった。
股関節が内側に倒れやすくなるよう、左スネにあるツボに鍼をした。
歩いていただくと、痛みなく歩けた。
6回目にして状態安定してきた為、2~3週置きに治療をするように伝えた。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ
膝根LR、T9(1)L、内眼裏L、豊隆L
考察
膝の痛みは、痛みが出ている膝にフォーカスしてしまうが、腰臀部からのつながりで膝に悪い影響を与えることもある。
今回も17年間痛みを我慢して生活していた為、下肢の可動域が悪かった。
腰背部、股関節の動きを改善させることが出来たので、改善につながった症例だった。