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ととのえ鍼灸院

肩こり、腰痛など体の不調に薬を使いたくない妊婦さんの為のはり治療解説②

" 妊婦さん、妊娠 "

2018年3月28日

 

ととのえ鍼灸院、院長の山本です。

前回は、鍼灸治療の都市伝説「鍼灸で流産」や鍼灸治療の副作用・リスクについて、また妊娠中のどんな症状に対して効果があるのかをご紹介しました。(前回のブログ)

 

今回は、「つわりの治療」、「安産の治療」、「逆子の治療」についてお話ししたいと思います。

 

 

つわりの治療

7割から8割の妊婦さんに訪れる「つわり」、症状の強い方だと入院までしてしまいます。実はつわりの原因はまだはっきりしていません。

ホルモンの影響、拒絶反応、防衛反応など様々言われています。

 

鍼灸のツボには内関というツボがあります。

手首から指3本分上に上がったところにあるツボです。ここなら自分でもマッサージできますね。

 

このツボは吐き気、乗り物酔いに有効と言われています。

実験でも証明されています。

参考文献

Belluomini j:acupuncture to treat nausea and vomiting in early pregnancy;a randomized blinded study.Obstet Gynecol,1994;84(2):245-248

高橋徳:鍼の胃運動に及ぼす影響とその作用機序2003;53(4)484-497

 

つわりに対しても内関をはじめ、みぞおち辺りの緊張を和らげる手足のツボを使うのが有効です。

ただ、同じつわりでも、腹部のどこが緊張しているかは人によって違う為、それに対応するツボも変わってきます。

その為、内関のマッサージだけで効果がないと諦めず、一度治療を受ける事をおすすめします。

 

安産の為の治療あります!

当院では安産になりやすいよう、体の調整も行っています。

身体のコンディションを整えるのは祈願するだけではできません。

実際に体に対してアプローチする必要があります。

 

特に重視しているのは、お腹から腰にかけての緊張の調整です。

股関節周りの柔軟性、腹筋や背筋、骨盤底筋群など、出産に使う筋肉を軟らかくすることで、出産のための体の動きやすさを獲得することを目的に行います。

 

特に重視しているのは腸腰筋です。

この筋肉は、胸椎・腰椎(背中から腰の骨)から骨盤、大腿骨(太ももの骨)についています。

この筋肉が緊張しすぎると、腰の骨が反り過ぎたり、股関節の動きが悪くなります。

腸腰筋はインナーマッスルであり、身体に力を入れる際に大事な筋肉です。

ここを緩めるツボを使ったり、股関節周りをストレッチします。

そうすることで出産に必要な体の柔軟性、筋肉の収縮力を高めることが出来ます。

 

 

鍼灸による逆子治療、実は改善率7割~8割なんです!

正常な胎児の姿勢は頭が下に来る「頭位」といい、逆子とは頭が上の「骨盤位」、または横向きになっている「横位」の姿勢を言います。

 

当院では逆子になってしまう胎児は、お腹の緊張と冷えが大きく関係しているのではないかと考えています。

お母さんのおなかは赤ちゃんにしてみれば家であり、ベッドです。

その自分の居場所が冷えたり硬かったりすると居心地のいい所を探して移動する。

ちょうど寒い朝、布団から出れず、温かい方に移動するように、赤ちゃんも自分の感覚にしたがい、居心地のいい場所を探した結果、逆子になってしまう。

もしそうであれば、居心地のいい環境を作ってあげれば、赤ちゃんが自分で移動してくれます。

 

これまでにも国内で行われた逆子の臨床結果は安全で効果的であるとの結果が出ています。

検証結果は実に7~8割の改善率を示しています。

参考文献

小井土義彦、形井秀一:骨盤位に対する鍼灸治療の日本におけるEBM

 

また妊娠32週より前から鍼灸治療を受けた方がより逆子の改善率が高いことも分かってます。

 

数年前になりますが、実は我が家の子供も逆子でした。

その為、逆子治療をしたところ、その場でくるっと動いたという経験があります。

エコーで撮れたわけではないのですが、妻の感覚と、足の蹴る位置から見ても(胃の方に向かって蹴るようになった)その時戻っていたと思われます。

詳しくは妻がブログに書いてくれています。

開業&出産ヒストリー②

この時の感動は忘れられません。

 

お母さんの身体のケアは赤ちゃんにも直結します

妊娠中は体の状態も不安定になりやすい為、しっかりケアすることがお母さんはもちろん、お腹の赤ちゃんにも大切だと考えます。

 

当院では妊婦さんでも楽に施術が受けられるように、妊婦さん用のマットも使用しています。

 

なお、治療は通院中のご負担を考え、安定期以降(16週)~臨月直前(35週)までの方に限らせていただきます。

 

以上、妊婦さんの為のはり治療解説でした。

「肩こり」、「腰痛」、「関節痛」以外にも「つわり」や「逆子」にも効果があることをご理解いただければ嬉しいです。

必要な情報が届き、妊婦さんの負担が少しでも軽減できることを願っています。

 

この記事を書いた人

札幌市白石区のととのえ鍼灸院、院長の山本です。

 

鍼治療を探求し、患者様から「ここに来てよかった」と言って頂く瞬間のために情熱を注いでいます。

 

趣味は身体を動かす事、映画鑑賞、ドライブ、かわいいかわいい娘と遊ぶこと。

カテゴリー: 妊婦さん、妊娠.
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